山本茜の截金硝子器「翔びたつ銀杏」が入選しましたのでお知らせいたします。
会場、会期等詳細は日本工芸会ホームページ↓
https://www.nihonkogeikai.or.jp/exhibition/honten/71/?tab=info
現時点で截金硝子器「翔びたつ銀杏」の巡回展示は、
東京、京都、大阪、石川まで決まっております。
それ以降は、追ってお知らせさせていただきます。
<作品解説>
金色のちひさき鳥のかたちして 銀杏ちるなり夕日の岡に
与謝野晶子の有名な歌です。私は子供の頃、この歌を聞いて、「散る」「夕日」という言葉が「死」を連想させ、悲しかったのでしょう、下の句を「銀杏翔びたつ朝(あした)に向かい」と勝手に下手に変えて歌っておりました。(晶子様、ごめんなさい)ある風の強い日、銀杏の葉が散るのではなく、鳥となって自らの意思で親木から翔びたつように見えたのです。 この作品はそんな子供の頃のイメージから着想を得ました。「銀杏」と「鳥が羽ばたいている様子」を掛け合わせた形を目指しました。銀杏のような、鳥のような…。庭に銀杏の木を植えて、3年育てて観察し続け、この形を得ることができました。 黄色と緑のガラスの切り替えのグラデーションには殊に気を配りました。有機的な形のため、全面手作業による研削、研磨となり、非常に困難な加工でしたが、イメージ通りに仕上げることができました。ご高覧いただけますと幸いです。